ウエルシアホールディングスの統合報告書2024の中で、同社・池野隆光会長は「当社は2024年5月に社長の交代を発表した。この先を考えると、これから世の中を進めていく人たちが会社を動かしていくことが必要だと常々思っていた。例えば私が10年後にどういう会社にしていくべきか?と問いかけるよりも、50歳の人が、自分が60、70歳になった時にどういう会社が良いか?と考え行動することの方が大事だと思っている。経営層の若返りという側面だけではなく、次の世代が望む将来像を考えていく体制にできたことも意義があったと考えている。地域にとって10年20年先の豊かな社会生活を当社がリードできるよう、桐澤社長はスピード感を持って戦略を実行しようとしており、非常に頼もしく感じている。取締役会での議論では、社外取締役から様々な観点で得心する意見をたくさんいただいている。そうした優秀な方々に支えてもらいながら、着実に経営者として育っていってほしいと考えている」と自社について述べた。
その上で「ただ、歴史や過去の経緯が違う会社が1つになり、同じ方向に向かっていくのは並大抵のことではない。一番大切なのは、“心の統合”。まずは気持ちが1つにならなければ、どんなに大きな企業がいくつ統合したとしても力にはならない。これまでも当社は20社以上一緒になってきたが、相手の従業員にとっての最適解を常に考え、双方が高め合うことを徹底してきたからここまで来られた。そのうえで、統合によってどれだけ新しい夢を作れるかも重要。夢というのは、経営者の夢というより、従業員の夢をどれだけ広げられるかだと思う。目指すものに対して水をたくさんやり、夢を大きく育てていく。すると、10年後に『ああ、良かったな』という姿が生まれてくるように思う」との考えを表明した。