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アサヒG、脱炭素の長期目標でSBTネットゼロ認定取得

FLAG排出量を含む短期・長期目標の認定は国内初

Logo with wavy lines in a circle and text "Science Based Targets: Driving Ambitious Corporate Climate Action."

アサヒグループホールディングス株式会社(勝木敦志社長)は、2040年までにバリューチェーン全体でCO2排出量ネットゼロを目指す脱炭素の長期目標で、国際的イニシアチブのSBTi(Science Based Targets Initiative)から6月28日付でSBTネットゼロ認定を取得した。また、農産物原料などの土地利用で発生する温室効果ガス排出量を対象としたFLAG※排出量を含めた短期・長期目標においても、日本の企業として初めてSBTの認定を取得している。 

※ FLAG:Forest, Land and Agricultureの略称で、農業や林業、その他土地利用に関連するセクターのこと。FLAG排出量は、このセクターにおける非エネルギー起源の温室効果ガスを表す。

アサヒグループは、気候変動への対応として2030年までにCO2排出量をScope1,2で70%削減、Scope3で30%削減(いずれも2019年比)、2040年までにScope1,2およびScope3でCO2排出量ネットゼロを目指している。今回の認定取得は、本年2月に更新した2040年ネットゼロの長期目標が、パリ協定で示された1.5度目標と科学的に整合したものとしてSBTiより認められたことを意味する。さらに目標範囲をFLAG排出量まで拡大し、2030年を達成期限とする短期目標、2040年を達成期限とする長期目標の双方でも認定を取得した。

同社グループは従来から、FLAG排出量の削減に向けて具体的な活動を行ってきた。チェコでは地元のIT企業と協力し、大麦の栽培方法の変更によるCO2排出量削減に関する調査や一次データの収集を実施している。ここ日本ではビール製造工程で発生する副産物のビール酵母細胞壁由来の農業資材を活用し、農業支援や技術開発を通じたCO2排出量削減に取り組んでいる。今後は本年1月より運営を開始したグローバル調達組織のAsahi Global Procurementを通じ、サプライヤーとの協業も強化する。また業界団体等の外部パートナーとのさらなる共創により、自社単独のバリューチェーンを超えた業界全体でのCO2排出量削減を加速させていく。