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スギHDが阪神調剤Gを子会社化

調剤事業で業界トップクラスに

スギホールディングス(HD、杉浦克典社長)は8月30日をメドに、阪神調剤薬局グループを有するI&H(岩崎裕昭社長)の過半数を超える株式を取得し子会社化する。

I&Hの前身である阪神調剤は2008年のMBOで上場を廃止して以降決算を開示していないが、店舗数は560店を超え、2023年5月期連結売上高は2233億円と、上場調剤薬局第3位のクオールを上回る。対するスギHDは、関東・中部・関西・北陸信州エリアに約1700店のドラッグストアを展開し、2023年2月期連結の売上高は6676億円の業界第6位に位置する。

両社の売上高を単純合算すると8900億円となり、ドラッグスストア業界ではキリン堂を持分法適用会社化するサンドラッグを抜き去り、またコスモス薬品の前期売上高(8276億円)をも上回ることになる。

注目すべきは調剤事業で、スギHDの前期の調剤売上高は1424億円で、調剤事業が主力のI&Hの売上を合算すると3600億円規模となる。さらにスギHDは昨年3月に店舗数850のさくら薬局グループ(旧クラフト)と業務提携しており、売上・店舗数とも調剤業界の中でもトップクラスとなる。(ちなみに業界No.1のアインHDの前期売上高は3587億円)。

すでに既報の通りウエルシアHDはツルハHDとの経営統合を画策しているが、ウエルシアHDの親会社イオンは、両者にイオン薬局を統合させるとの憶測も流れている。ここまで同業のM&Aで規模拡大を図ってきたドラッグストアだが、今後は調剤薬局とのM&Aやアライアンスを強化し、地域のヘルスケア市場に深く入り込んでいくことが考えられる。(八島)